2012
07.21

目を疑ったのでありました。
魚屋の店先に、湘南名物の太刀魚の朝捕りが、ひとざる398円。
画像の太刀魚が398円でありますですよ。

反射的に買い求めるのでありました。

が、これをいかにして食えばいいのでありましょうか…。

宇宙人が人間狩りをして、
アメリカ人100円
中国人20円
朝鮮人45円

と、捨て値で放出しているようなのでありますです。

迷っていてもしかたありませぬ。
塩をふって焼くしかありませぬ。

モリオカの日活裏は、卑猥な一体であります。
東京都の性風俗の条例にもれて、若いお女性さんたちが流れついておりますです。
そして、それは、それは格安な値段で楽しませてくれるのでございますです。

店の前で、兄さんが妙にキチンとした対応で、「手を出してください」と、客の爪のチェックをいたしますです。
「はい、いいです」と認可されると、消毒剤の霧吹きを、その手のひら一面にかけるのであります。
「指入れOKっすから。「ディープキスも、なんでもOKっす」
と急に、態度が柔らかくなり、
「ささっ、こちらえ」
と片膝を床につき、片手を大きく広げて、店内へと招き入れるのであります。

リーズナブルなお値段なのであります。

モリオカのすけべオバさんを振り切り、日活裏へと「消毒」してもらいに出かけるのでありますが、あまりに安いと「申し訳ないネェ」と、かえって腰が引けてしまうのも事実でありますです。

太刀魚は、かなりの美味であります。
が、大量すぎると、やはり「申し訳ないネェ」と思ってしまいますです。

日本人の値段はいかほどでありましょうか。
手前味噌で「申し訳ないネェ」といいつつ、ひとざる200円は付けたいところであります。
すると、中国人は20円でありますから、中国人10人分の価値があるわけで、アメリカ人二人分の価値。

人間に価値をつけてはいけません。
なんて小学校の女担任に叱られましたが、
太刀魚の隣には、一尾500円のイサキが売られていました。

魚に価値をつけて、人間に価値付けられないのはヘンなモノでありますです。

そういうば、神田にババクラがございました。
40代以上のババ嬢が出てくるのであります。
なかには「どーしてお前が…」と涙を落としたくなるほどの美女だったはずのお女性もいるのでありました。
零落という言葉はしっておりましたが…であります。
高貴な美女の零落した老い姿ほど悲しいモノはござません。
おもわず、生年月日を聞き、「なるほど桃花殺がダブルで出ているねぇ」などと職業的にもしんみりいたしました。

が、ほとんどはガサツなオバちゃんぞろいで、言葉で傷つける楽しみが、たまらない店でありました。
「いろなことしたなぁ、もう酸いも甘いもわきまえてるから」
などと、わかったような口調がイジメ心を刺激するのでございました。
ホレホレと手を広げられても「タダで手相をみろってか、このクソ婆ぁ」となかばマジギレし言葉も乱暴になるのでありました。

そのババクラはもうございません。
彼女たちも地方に流れていったのでありましょうか。

あわれ太刀魚。
しかし、ばかに美味いのであります。
まだ若い太刀魚で、小骨もバリバリと噛み砕くことができるのでありました。

ご飯にユウカリをふりかけまして、シメといたしますです。