2016
05.11

子宮内の胎児ではございませぬ。
白菜の漬物なのであります。

漬物が好物の私メは、スーパーの漬物は食いませんです。たまには食いますが、ふーんという感じであります。

が、辻堂にあるもうぶっ潰れそうなスーパーがございまして、店員というか店主というか、オヤジが一人でやっている店なんですけれど、ここの漬物は美味いのであります。

今日もーー店先にぬか樽がありまして、白い泡を醗酵させた白菜がございました。
「とてもダメだよ、もう酢っぱくてさ」
「それがイイんだよ、みっつください」
へえってな顔をしてオヤジは腰を曲げて大量に袋に入れてくれました。

普通だととっくのむかしに賞味期限が切れて捨てられる漬物でありましょう。
が、その酸っぱさが溜まらないのであります。

飛び上がるくらいしょっぱいので、塩抜きをしなければいけませんけどね。

でも、自分の感覚で、食えるかどーかを鍛えておかないと、被災地でのように集団食中毒にかかつて恥ずかしいことになるのであります。

いや食い物に当るほど間抜けでオショシイものはありませんです。

先日、ドッグフードの缶詰の蓋が開いておりました。
捨てる前に、ロメオに確かめました。

餌として出したところ、ちょっと嗅いでみて、遠ざかりました。

人間は野生のカンだけでなく、味覚もすべて退化しつつありますです。
情報みたいなものに毒づけされておりますです。
「正しいぞ」と誰かがいうと、「そうだ、それが正しいのだ、正しくないのは間違ているのだ!」と分かったふりをしてしまいますです。

すっぱい白菜漬けで味覚を鍛えましょう。