2022
03.31

モリオカから12時間以上要して、茅ヶ崎に戻ってまいりましたです。
列車のつなぎが悪く、なんどか乗り換えをいたしました。
急ぐ仕事もなかったので、その点は自由を気ままに楽しむ旅行者なのですが、秋田からの各駅停車の酒田行き普通列車にはまいりましたです。

トイレがない。
列車が早くに入っていたので事前に知ることが出来ましたから、構内の便所をさがして4時間分のオシッコを済ますことができたのであります。

とにかく新潟にたどり着けば、あとは上越新幹線がございますから、こっちのモノなのであります。

ところで、秋田からの羽越本線の、この普通列車には、カッコイイ男子と美人ちゃんが多かったのには感心いたしました。それら美貌に混じって、
「どこかで会ったことがあるなぁ」
の二人の年寄りがおりました。
「そーか!」
気づいたのは次の駅で彼らが下りた後からでした。
最低以下の首相、菅にそっりだと分かったのであります。
アレも秋田県顔なのでありました。

どこまでも、どこまでも列車は早春の枯れた田園を走るのでありました。
どこまでもであります。

やがて日本海沿いを走り、甍の部落を通過し、いくつかの駅で停車し、ふたたび動き出し、暇なことといったらございません。
「これが、しやわせな人生なのかもしれない」
四柱推命において、高命式というものが存在いたします。
それほどの頑張りをしなくても高い地位についたり、良い友達や家族にかこまれ、食べる心配もない。そういう運命を持つお方は、確率は低いのですが、存在いたします。
けれど、悪い運がきても、それほど不幸にならない代わりに、良い運勢が来たとしても、ググッと運命が上昇することもございません。

逆に、悪い命式の持ち主は、良い運勢が来るまでは最低の生活に苦しむのですが、いちど良い運勢に微笑まれると、眩暈するほどの恐ろしいほどの開運が約束されているのでございます。

どちらがイイのかは分かりませんが、そのどちらかを選べないのも運命なのでございます。

「ここで津波でも来てくれたら…」
その淡い期待もさいわいに訪れることなく、新潟駅に到着したのでありました。
グリーに座席にどっかりと座り、モリオカの実家でこしらえた弁当をひらいたのでございました。