2022
05.06

中国人が故意にバラまいた新型肺炎が元凶となり、今年も茅ヶ崎の神社は死に絶えておりました。

毎年、5月5日の夕方、この神社で「演芸会」が開かれていたのでありました。
ドサ廻りの何人かの演歌歌手が歌うのでありました。

コンサートのように厳しく、
「飲食はご遠慮ください」
とかの縛りはなく、缶酎ハイを片手に、
「脱げ~!」「死ねぇ!」「戦争しろ!」
の怒号の囃子たても自由でありました。

マイクのボリュームに電源が切れ、真っ暗な中で、歌手がアカペラで披露したりしたときは、それは割れるよーな喝采の嵐が渦巻いたものでございます。
まぁ、ほとんどが老人たちがあつまりまして、
「年金演芸会だな」
と私メを誘ってくれた老人が汚い口を大開きして笑っておりましたが。

その老人も昨年に身罷り、ほかに4人ほどの親しい老人たちも施設に入ったのか顔をみせません。

「良い時代だった」
無人の境内にしばし佇むのでございました。

社とは反対側の、この社務所のガラス戸を取り払い、広い縁側に白い幕をセットして歌手たちはそれぞれ4曲ほど喉をみせるのでありました。

廃墟でございます。

時代はさらに暗い殺伐とした色に沈んでいくのでございます。
夏の盛りに、キリギリスが、そこここの茂みで声の限りに啼き、一斉に死に絶える生態を連想してしまうのであります。

たまにBS日本の歌をみますと、
「ああ、大ちゃんではないか!」
演芸会で歌っていた歌手が、隅っこの方に映っていることがございます。

閉塞感の時代といわれた数年前の、なんと平和な贅沢に溢れていたことでしょーか。