2024
03.07

お女性からの依頼でありました。
つきあっている彼氏と、口論となり、このまま別れになりそーだということ。

お女性を示す世爻(〇印)の申と、応爻の酉が、空亡。
世応空亡は、「ともに順実なし」。
2人とも誠意がない、つまり心と心が結ばれておらず、互いの気持ちを疑っている。これは断易上の判断の常識であります。

この卦は、もう一つ、土の官鬼のカードがすべて揃っていることであります。
丑、辰、未、戌。
これを四土全具と言いますです。

もう占い師の手を離れ、拝み屋さんに頼むことが、四土全具が出た時の方法だと、鷲尾先生から教わり、また講義でも解説いたしました。

が、もう一つ、別の解釈があるのではないかと。

土のカードが四つあることは、土の因縁が強い卦だから拝み屋ということでしょうが、
いやいや、因縁は別の角度からも見られるのでは…と気づいたのであります。

「風俗とかで働いたことは?」
「半年ほとですが」

この答えに、「やはり!」と膝を打ちました。
実際には膝は叩いておりませんが。

官鬼多元という現象なのであります。
多くの男たちの生態を半年ではあっても見てしまっている彼女は、現在の彼氏の態度の些細な変化で、何かを感じ取ったのでありましょう。
その疑心暗鬼が彼との関係の蹉跌へとつながったのではないか。

因縁として取るのであれば、多くの男たちとの情交が、自分の悩みの因縁となっている。

この月に、彼と別れた彼女は、はやくも新たな男を作ったのでした。
世爻が動き、月建を帯びた丑を化出したことに、すでに告げられておるのであります。