2024
03.25

20年ほど前に父が死に、その翌年に庭を作り替えたのですが、ご覧の通り、いまではすっかり廃園となってしまいました。
家を建て替えた際に、その資材置き場とされたからであります。

庭も家相の課題ののひとつ。
今年から本格的に手を入れようと決意しました。

決意はしたものの、20年前には軽々と抱えられた庭石がビクとも動きません。
大丈夫か?
角石を外し、土を掘り、防草シートを張り詰めて、ふたたび角石を敷きならべ、化粧砂利で仕上げるのに秋までかかるでしょー。
それから奥の庭に取りかかかるのであります。

いいや、夏草だって茂るだろうし、そのつど草刈りをしなければなりません。

庭だけは業者を入れたくないのであります。
業者に依頼すると、キレイでも無味乾燥な庭になってしまいます。
「気長にやるしかないな」
春の荒れた庭は、しかし、どこか夢をふくんでいるのであります。

北東の吉位に運んでもらった大石を活かすには…などと春風に髪をなぶられつつ、
「とにかく女体をイメージするぞ」
庭にはエロスが欠かせません。

ググっと引き付けられる名園はエロが香っているのであります。
一歩ごとに角度を変えて見える女体。
だから参考書はエロ雑誌のグラビアでしょーか。

廃園の片隅で、クロッカスらしき花が青い花弁を広げているのでありました。

占いの知識を、すべて投入しよう、と心に決めましたのに、石の重さに腕と腰が痺れるのでございました。

「少しずつだ、すこしずつ」
おもいのほか老いている自分が、すこし情けなくもあるのでございました。