2011
07.17

茅ケ崎の雄三通りのつきあたりあたりに、その店はあるのであります。
いつも満員の店なのであります。
焼き鳥屋なのですが、その焼鳥が特別に美味いというわけでも、ムードがあるというわけでもございません。
ムードという点でいえば最低かもしれませんです。

ではなぜに満員になるか、答えはカンタン。
安いからであります。
目がクラクラになるほど飲んでも一人二千円くらいではないかとおもうのであります。

昨夜は、店内に蚊が大量にまぎれこみまして、蚊をとりながら静岡割りを飲んだのでございます。

頭に刀傷のある刺青の店長に、
「こぶくろサン、堅気じゃないよね」
なんて言われたりするのであります。
こぶくろサンとは、私のこと。いつもコフクロ焼きしか食わないからであります。

この店は、ママ友ならぬ、煙草吸いのタバ友のオカァちゃんたちが連れ立ってきたり、ときには強烈なプロポーションをしたネェチャンが立ち寄ったりいたします。

この夜も七杯くらいは飲みましたでしょうか。
唯一の欠点は、安普請なので声が通らないこと。店内は客たちの声がこもり、注文の声が届きません。またたとえ届いたとしても、係の兄ちゃんが頭が悪いのか、いつも忘れるのであります。いや、頭が悪いのではなく、ネェチャンたちのオッパイに神経がいっているのだとおもいます。
その点については、じつによく分かりますから、根気よく、「緑茶割り!」と怒鳴りつづけるのでございますです。

いつも飲んだくれてまるで怠け者のようですが、怠け者なので弁解のしようがございませんね。
開運飲み屋放浪記と気取ることにいたします。