2020
03.28

モリオカの職人さまに注文していた、断易の道具「神蓍(しんし)」が届いたのでありました。

六つに区切られたそれぞれに八面体のサイコロを入れるのであります。サイコロなしの箱のみでありますが。

「大変でございやんしたが、んでも、はぁ、遣り甲斐はもう」
ピンセットを使ったりしての作業工程を拝聴しまして、
「また追加の注文を…」
と切り出しましたら、手を振り、
「材木が、はぁ、もはねガンス」
何でも特殊な素材らしいのであります。それとも、こんな手の込んだ作業はご免だと、やんわりと断っているのかとおもいましたら、そうでもないらしく、

「オノさんは、見本に置いていった箱を、何年ほどお使いでやんすか?」
鷲尾先生から頂いた、神蓍を「見本」として渡していたのであります。このとおり、一部の違いもなく作って欲しいという意味で。

「だいたい30年以上ですね」

「はああああ」
職人さまは、名残惜しそーに見本の神蓍を私メに返しながら、
「てぇした腕でガンスよ」
30年使用しても、まったく箱が歪んでいないと言うのです。優れた職人技だと感心するのであります。

かくして本日、疫病で戒厳体制の魔都東京へと、段ボールを亀甲結び(底側)にして運んだのでありました。

ガラスが中ブタにあるので、宅急便ではいささか不安。

また神蓍が十字架代わりとなって、私メを疫病から守ってくれるはずであると、虫の良い事も考えたり、です。

ほとんど予約でいっぱいの神蓍でございますが、はてはて、どうやってお配りするか思案しておりますです。
十傳スクールに通っていただけるお方は手渡し。しかし、遠方のお方は宅急便に頼るしかございません。

まぁ、いいさ、そんなことは。

占い道具屋を見て回っても、大型のモノしかなく、それでは手に余るのであります。
こーなったら、自分で職人を探さねばならないと昨夏から思っていたわけでして、実現して胸をなでおろしております。

20,000円+税=22,000円。宅急便の場合は、これに送料をいただきます。
これをまず、確認しておきますです、お忘れかもですから。

しかし、この箱を持てば、気持ちが座り、断易のお勉強にも身が入り、達人としてさらなる成長も期待できるのでございますです。