2024
10.14
10.14
土曜日の、断易初等科Aの講義を終えたのち、神保町に足を運びました。
神楽坂から電車で二駅ですが、いつも通過するばかり。
以前、10年近く事務所を置いていたところでして、街は「良い気」で満ちておりました。
断易に関する本はないかと原書店とか、占い本を揃えている古書店を巡ったのです。
しかし、すべてダメ。
著者自身が未熟なのか、本を出す必要はない程度でございました。
ぶらぶらと歩きつつ、ある古書店で拾い物をしたのであります。
この二冊。
拾い物といっても道端に落ちていたのではありませんよ、もちろん。
見つけた! という意味であります。
一冊は寡黙といわれていたミステリ作家の一冊。
もう一冊は、時代劇作家の柴田錬三郎がまだ無名であったころ、児童書の訳本で糊口をしのいでいた一冊であります。そのご師である佐藤春夫に厳しい言葉で刺激され芥川賞作を取り、眠狂四郎シリーズで流行作家となるのでありました。
ネットで探せば簡単かもしれませんが、ネットでの購入は不得手でありまして…。
また古書店で発見するという運は捨てがたいものがあるのであります。
断易初等科の講義は、私メにすれば上出来だったと思います。
これまで初等科は四回、いや五回ほど講義していますが、今回は、『納甲の仕組み』だけにシフトして講義いたしました。
12支の合とか冲などの理論を後回しにいたしました。
そして、覚えた暁には、「町の断易をもちいて占っている奴らに戦いを挑め」と道場破りを推奨するのでありました。
神保町で占い本を開き著者どものいい加減さや無知に、多少、腹を立てていたのかもしれません。
そこに運命の神が、「まずまず穏やかになりなされ」とプレゼントしくれたのがこの二冊かもしれませんです。