2024
11.16

モリオカに限らず、面白い古民家はどこの地域にも存在し、大切に保存されております。

この古民家は江戸末期に建てられた商家を移築したものであります。
移築しておりますから、正確な門や玄関の方位を測ることはできません。
しかし、内部の構造を頭に入れておくことは、家相鑑定の際にしても役立つものであります。

昔の家だから、家相を重んじて建てられたはずではございますが、それをそのまま正しいものとして記憶することは危険かもしれませんです。
また現代の建築に活用することも土台、無理がございます。

それでも家相のための予備の参考資料としては重要であります。

まずは使用している木材。
そして間取り。
階段の傾斜。
畳の数と、隣部屋との調和。
居間と客間の天井の高さ。
などなど。

また古い建築物は、睾丸をズギューンと直撃するエロチックな不思議もございます。

それはどういうことか。
古いからなのか、それとも使用している財木の種類なのか、壁の厚さか。陽光の取り入れ方なのか。

じつに面白いのであります。

そして、もしも自分がここの当主ならばどの部屋を自部屋とするか、改築するとしたらどこなのか。

そのうちに女中だの客だの、そんな声が聞こえる心地よい錯覚に振り向いたりするのでありました。

学芸員さんは心配そーに、私メを見ぬふりをしつつ、監視しているのでございました。