2025
01.25

実家のほど近くに私メだけの池がございます。
ほとりに私メの許可もとらずに建てた図書館がございます。

いま考えると導かれるが如く、その図書館の階段をのぼっておりました。

モリオカの近年の写真集に目を通したのち、ふと気づいたら、地元の新聞の1月分が綴じ束ねられたアーカイブを開いておりました。

正月の特集とか野球選手の話題がでかでかと掲載されており、それらに目を通し、元に戻そーといたしました。

とーーー。
もっと読め。
何者かの声がいたしました。

ばらばらとめくりましたら、
「ややや!」
なぜ、そのカ所で目が留まったのかわかりません。
次の瞬間、頭脳の記憶が渦のよーに回転し、
「キョンズだ!」
心臓を掴まれたのでした。

忘れておりましたが、忘れもしない、その名前。

17歳の私メの恋敵の名前が、慶弔欄に刻印されておったのでありました。
1学年上の、別の高校に通っていた男。その名はキョンズ。

サッカー部に所属していた、他校の女子どもを魅了した男、キョンズ。(私メのサッカー嫌いはここに原因があるのでしょー)
喫茶店で、私メが苦しいほど惚れていた女子が、キョンズがくると、するりとキョンズのいる席に移動した、あの時の悲しい屈辱はやるせないほどでございました。

岩女(がんじょ)という女子高に通っていたお女性は、修学旅行を止めて、その旅行期間に、キョンズと初体験を済ませたのでした。それほどのモテ男、キョンズ。

死んでしまったのか…。
喪主は、その女子でもなく、私メが惚れた女子でもありませんでした。
住所は以前のまま。

死んだのか…。
高校3年の夏に、私メが騒動をおこしたのも、キョンズに悶えていた女子の身も心もべてを奪うことが目的でありました。
すると桜色の乳首がやわらかく思い出され、この乳首をキョンズも舐めていたのかと思ったことを思い出すのでした。細い指も、くちびるも、突き出たお尻も。
私メの師匠であるのかもしれませんです。

ふふふ、キョンズよ、まだ勝負は終わっていないぞ。