2011
05.04

GWにわざわざ行かなくても、半分は隠居のような自由な身。
けれどたまには混雑した場所に行きたくなるのであります。

有名かそうでないかは分かりませんが、鎌倉の周囲はちいさな山脈なんです。鎌倉アルプスなんて呼ばれたりしておりますです。そこのハイキングコース。
天園コースに挑んだのでありました。

画像をみてすくなからず驚かれたのではありませんか。鎌倉の住宅地の裏山が、こんな渓谷になっているのですから。
しかも、なかなかの難コースなのであります。

眺望のきく場所にたてば、眼下に鎌倉の町が一望できるのです。

その向こうには材木座の海が光っているのでありました。
幸せそうな家族が、私を追い抜いていきます。
なかには恋人連れも。
でも女性はすこし迷惑そう。
鎌倉なのですから、こういう山奥よりは小町通りあたりを期待してきたのでしょう。

このハイキングコースは、子だくさんの家族や、中年のグループが似合うのであります。

そうそう、天園コースの「天園」というセンスのないネーミングは、かの東郷平八郎の命名とか。それ以前は、「六国見」といっていたそうであります。
知ったかぶりのついでに、現在の小町通りも本当は「瀬戸通り」。本当の小町通りは、若宮大路のひとつ東側の通りとか。

最後の急こう配を這うようにあがると、ぽっかりと広場にでるのであります。
左側は鉄の柵があり、そちらがわはゴルフ場。そして今泉の住宅地がかたまって見下ろせるのであります。
さらにその向こうにはランドマークタワーがかすんで見えるのでありました。

平和なのであります。
のどかなのでございます。

ああ、ビンラディン師は殺されてしまいました。
そしてなぜ私が、現在八十歳あたりの敗残兵のかわりに、そうおもわなければなせないのか自分でも解せません。
太平洋戦争で彼らがなしえなかった偉業を実行した人物がビンラディン師なのであります。
「こう思ってはいけないのだが、しかし、とても嬉しいのだ」
と9.11の翌日の新聞で老敗残兵が漏らした言葉を、私は忘れてはいないのであります。

と興奮してもイヌの遠吠え。
周囲はじつに平和な雰囲気につつまれ、私も大船駅でかってきたお新香巻きをつまむことにいたしたのでありました。

もっとイイもの…鶏のから揚げとか卵焼きなども買ってくれば良かったと思うのでありました。
カップ麺もほしいところでありました。

お新香巻きが好物でも、そればっかりこんなに多くては…。

こういうこともすべて過去になり、「鎌倉の山奥でお新香巻きをくったのは、おやおや10年もむかしのことになりますか」なんてしみじみと懐かしむのでありましょうねぇ。