2021
02.21

飲み屋関係の方々には心苦しいのでありますが、もはや家飲みに埋没しているのでございますです。
なにしろ泥酔して、すぐに横たわれる気楽さは、家飲みの真骨頂でございますです。

十傳スクールの後、こまごました仕事をしているうちに、茅ヶ崎に帰宅することが億劫になり、キッチンドリンカー。
大急ぎでシャワーを浴び、
「飲むぞ、飲むぞ」
てきとうなツマミを作ったり、冷蔵庫にある豆腐をつついたり、コンビーフの缶を開けたりと、それはそれで楽しいのでございますです。

困ったこともございます。
この日は、
「じゃじゃじゃ、氷がない…」
ウィスキーは正しい氷が必需品。
製氷したヤツはウィスキーに失礼っぽいのでありますが、その氷もないのであります。
駆け足でコンビニにいく元気はついえておりますです。

冬のモリオカならば、窓を開けて氷柱をポキンと折ってグラスに。
氷柱は埃臭いのですが、風情で良しといたします。

氷がないのであれば、ホットで楽しめばよろしいのでしょうけれど、ホットウィスキーはよほどのことがない限りたしなみません。
水割りもダメ。
やはりウィスキーはロックでなければ。

飲み屋で、お持ち帰り用に「家飲みセット」を販売してくれれば嬉しいのですが。
小瓶と氷と、気の利いた軽食など五千円ほどで。
店で軽く飲み、あとは帰宅してから「家飲みセット」でトドメを刺す。

なんて空想しても氷が出てくるはずもなく。
お女性がいたなら、土下座して買ってきてもらえるかもしれません。

しかたなくブランデーにすることにいたしました。
トロリとした濃厚な葡萄の蒸留酒が、渦巻くように胃袋に染みわたりますです。
3杯も呷りますと、毛穴という毛穴から、リンゴの木の焦げた蒸したような臭いが発散しだすのを自覚いたします。

お女性から、たまに
「なんかイイ匂い」
とクンクンされるは、もしや、この匂いかもなんて、無駄な優越感に浸るうちに、はや5杯目。
そこで自撮りしたのが、この画像でございます。

老いても、老人ホームや介護施設に入らずに、この気ままな自由さを維持しなければと、心に誓うのでありました。
家飲みの幸福感に目覚めてしまったのでございます。