2021
07.29

老母がボケだしたとUPしましたら、画像のマグロが届いたのでありました。
「食えるがなぁ…」
ところが一切れ口にした「めぇ~」「生まれではじめで食べだぁ~」
矢継ぎ早に箸をだして、パクパク。
ほとんど一人で平らげたのでありました。

それが昨夜のことでございました。
そして今朝ーー。
三分後には同じことをきき返す老母が、岩手日報を読んでいるではありませんか。
「なんだえん」
久しぶりに聞く明確な聲でございました。

「この選手たちも選手たちだ」
五輪のことでございます。
「金メダル取った選手は、何人の選手たちを踏み台にしてらべな、イイ気になって笑ってら」
紙面の写真には金メダルを掲げた笑顔が載っておりました。
疫病蔓延のなか、五輪を開催したということは、その踏み台になった人々の心を無視した行為だと言うのでありました。

「はん、勇気どが感動どが貰えるものだべか」

挫折させられた、おびただしい選手たちの気持ちになれば、自粛どころか、復讐心に燃えるはずだと、読むのを止めて、新聞を畳みながら語っておりました。
虐げられた人々は、このよーな祭典で不貞腐れ、自粛などするわけがないということを、政治家は、なして分からね。
「んだんだ、分からねがら政治家になるんだおんな~」
そして、
「は、おわり」
と締めくくるのでございました。

「ボケはどーした!」
マグロの効果としか思えないのであります。

「こんだば、外人の選手から八百長だと文句付けられでもあだりめなんだ~。だーれ草取りしてでもフラフラずぐなるおん。外国がらきて東京の暑さ見てダマされだと思うのはあだりめなんだ~」

マグロの効果はいつまで持つのか興味深いところであります。

そーいえば、16年ほど前に父が死んだときも、寿司屋につれてマグロを食わせたら、すこし元気になったことを思い出したのであります。

さー、東京の感染者は、4000人に肉薄しておりますです。
しかし、あれほど五輪反対と唱えていた大衆は、
「コロナと五輪とは関係ない。選手には頑張ってもらいたい」
と平気で言っているとか。こんなに数字が物語っているのに。

それらのお方もマグロを食えば、多少は、正気に戻るかもしれませんです。