2022
09.15

夏は断末魔の叫びをあげながら、昼間に熱火を渦巻かせるのですが、もはや夏を振り返ってくれる者のいない海でございます。

あれほど季節の主人公を気取っていたのに、遠くへと去っていくのでありましょー。

記録を調べましたら、二年前の9月11日。私メは横浜の熱に浮かされておりましが、それが最後の夏になりまして、翌日から長雨となり、雨が止んだら、もう秋になっておりました。

断易で、もっとも初学者を悩ませるのが、月建と日晨の強弱であります。
月建も日晨も同じ強さであれば簡単でありますが、

月建が強く、日晨が弱い時。
月建が弱く、日晨が強い時。

この矛盾に頭を悩まし、そして、ついには断易を放棄することになるのであります。
多くの参考書には、
「チャラにすればイイ」
という意味のことが書かれておりますが、それは出鱈目でございます。
おそらく、その著書も理解していないのであります。

たしかに原書では、
「月建は萬卦の堤網」と記され、「日晨は六爻の主宰」と記され、突き放した書き方をしておりますです。

でも、残暑の、この時期を思い浮かべれば分かること。

強烈な恋心がありながら、告白するにはまだ時が至っていない場合。
すでに恋は終わっているのに、未練がつよく残っている場合。

すべて占いは自然現象や人間関係に置き換えてみれば頷けることが多いのであります。

いや、人間関係などの細々を、ひとつのパターンとしてとらえ、それらを原則として占いに封じ込めでいるのでございます。
そーいうことを私メは、講義でお話ししているのですが、どーもわき道のジョークとしてとらえられてしまっているフシがございますです。