2023
08.22
08.22
手入れもしていないのに、今年もバラが咲きました。
たった一輪のバラ。
夏草の緑のなかで黄色い花びらを雨の滴に濡らしておりました。
見過ごしてしまうくらいの小さなバラであります。
でも、もしも、深い苦しみを気持ちにいだいている人がいたとすれば、もしかすると立ち止まり話しかけたくなるかもしれません。
あるいは病んで老いた人がいたとすれば、
「そこで待っていてくれないか」
少年に生まれ変わるまで、そこで咲いてておくれ。
そんな約束をまもってくれるかもしれない小さく咲くバラでございます。
たとえ、その約束が守られたとしても、生まれ変わった少年は、新しいバラに惹かれ、このバラは枯れながら、やはり雨に打たれていることでございましょー。
苦しみに負けそうな人も、そこから立ち直れば、小さく咲く黄色いバラのことなど忘れ、未来という青空を仰ぐことになるのでありましょー。
それでイイのだと思います。
そこでただ咲いているだけでイイのであります。
私メはバラのことを書いているのではございません。
占いの師である鷲尾先生のことを思い出しただけでございます。