2023
06.15
06.15
鳩が4羽、事務所のすぐの電線にとまっております。
「雨が止むのかな」
思いましたが、6月の重たい雲は切れ目なく東西に広がっておるのでした。
占いの名人は、この4羽の鳩で、なにか予言するのでしょーか。
ハートが4つ手、四葉のクローバーから、
「稀有の幸運が訪れるであろー」
とか。
それでも雨は小降りになり、
「帰るなら今だな」
鳥は天気をおしえてくれるのであります。
雨は好きですが、傘は嫌いなのであります。
少しの雨なら傘はさしません。
ずっとまえ、やはり6月に、エロ雑誌の副編集長と新宿の滝沢という喫茶店で打ち合わせをしたことがございました。
連載で、私メが小野十傳という名前でやり、もう一本はお女性のペンネームで、やはり私メが原稿を書くという打ち合わせでありました。
かなり濃密なエロ占いになったのでしたが、当時はそんなことも許されたのであります。
で、打ち合わせが終わり、外に出ましたら雨。
かなりの降りでした。
さすがに傘を広げましたが、副編集長は、「ぼくは大丈夫」とスタスタと雨の中を歩いていきました。
あとで聞いたのですが、彼はズラをしているので、全天候に対応できるのだとか。
もう誰もおりません。
みんな辞めたか退職したかで、知り合いは皆無。
そろそろ私メも、
「いいか……」
などと退路を考えたりするのでございます。