2022
01.09

講義を終え、東海道線の車窓の暗がりを眺めるのが、やすらぎの一つとなっております。

「いつから仕事始めですか?」
元日あたりに聞かれたことがあり、
「八日から」
と答えましたが、私メには仕事納めも仕事始めも関係なくなっていることに気づきました。
休んでいるよーに見えても、何か仕事らしきことをしておりますし、仕事をしているよーに見えても、労働とは少し違うよーな気がいたします。

それでも、今年は八日の土曜日に、最初の十傳スクールの講義がございましたから、やはり、それが仕事始めなのかもしれません。

リモート講義なので、生徒さんと直接に顔を合わせるわけではないのですが、これがけっこう大変なのであります。
喋りっぱなしに喋らないといけないからであります。
10秒も沈黙することはできません。

気づくと、声が荒れているのであります。
画像のお女性のような甘いドロップを欲するのであります。

講義が終わり、リモートを退出するボタンをクリックした瞬間に、喉飴ドロップだけでは足りないよーな気がするのも確かであります。
お女性のやわらかなお腹をマクラにして、しばし目を閉じていたい気持ちが、しずかに渦巻くのでございます。
帰宅の列車の座席を倒し、暗がりを眺めつつ、ほんとうはお女性の、手のひらにこぼれるオッパイであったり、頬をくすぐる髪の毛からかおるトリートメントを幻想しているのかもしれませんです。

そして寝る前に、その日の講義の録画をチェックするのであります。
「訛っていたな」とか「甲と丙の発音が似通っていたな」とか「早口になったな」など反省点を探すのであります。
その時には、すでに幻想から現実に立ち戻り、
「ウイスキーでもヤルかぁ」
なのであります。