2022
01.18

知り合いの老人が無くなったというので自転車で向かいましたです。
そーしましたら途中に、画像のお家がありましたので、
カシャッ

いったい何があったというのか、これはタマらないです。
いたるところに、
「死ね!」
と書かれた板や紙が貼り付けてあり、家を取り巻くブロック塀には、ロープがグルグル巻きにされておりました。

このよーな情景は、どの地区にも一軒はあるみたいです。
家の住人がしたのか、それとも他人による仕業なのか。
いずれにしても、何かヤラかした個性的なお方が住んでいるか、住んでいたのであることは間違いありますまい。

が、
「こーまですることはあるまい」
不意に、聖人になっている自分自身に、私メは気づくのでありました。
いつもなら、「ヤレ~!」と嬉しくなるのに、いかなる心境の変化が発したのか、自分でも分かりませぬ。

相手が、たとえ犯罪者であったとしても、周囲が正義をふりかざし、寄ってたかって袋叩きにすることに、猛烈な怒りを覚えるのでございます。
この家の家族はどーしているのであろーか。
おそらく、シェルター支援で、どこかに身を寄せているに相違ございません。

お餅とかチョコとかをどっさり背負っていきたい衝動にも駆られるのでございます。

悪いのはメディアどもだと信じて疑いません。
ヤンキーくんたちを組織して、メディアやコメンテーターの家に討ち入りを命じたくもなるのでございますです。
さいきん齢をとり海馬が縮まったのか、午前9時までイライラが強まり、それが次第に午前中全体に及んでまいりまして、気をつけたいのでございますが、それでも血まみれの自宅に帰ったコメンテーターの嘆き悲しむ顔、そして彼が振り向くと、ペンチを握ったメンバーがいて…などと想像してはゾクゾクするのでございます。ペンチは、彼の指を切断するためでございます。もちろん痛いだろーから麻酔はしてあげますけれど。

「行きますよ」
同行の老人が、私メの妄想を覚まさせてくれましたです。
「この家はねぇ…」
説明したがるのを、
「急ぎましょーか」
と制して、死んだ老人の家へと、お金を渡しに向かうのでございました。